フィギュアワーク(立体イラスト)の実例2

私の仕事の流れについて聞かれることがよくありますので
わかりやすい一例を取り上げて説明したいと思います。 
ご不明な点等がありましたらこちらにメールして下さい。
お仕事のご依頼のときは、撮影予定日・内容・ご予算等を
FAX(メール)でお送り下さいますようお願いいたします。


(1) ラフスケッチ



ラフスケッチは通常、鉛筆で描きFAXで送信しています。
メールに添付して送ることもあります(ご希望の場合)  
この場合はカラーイメージ・ラフを作ることで、立体作業
や撮影時のセッティングイメージを考慮しています。  

このラフを元に立体作業では、人形や小道具などのサイズ
を決定して、材料や作り方を吟味しております。    

見開きレイアウトの場合はノド(本のとじしろ部分)の位置
に重要部(人形の顔など)がかからないように微調節できた
方がよいのです。この調節を行なうために今回のモチーフ
は、指揮者・合唱隊・楽器隊の三部からできておりカメラ
のファインダーをのぞきながら間隔を自由にとれるように
なっています。と同時に安定性の良くない虫キャラを台座
(切りかぶ)に載せることで配置しやすく考慮しています。



(2) 人形などの制作



▲こおろぎ指揮者(仮組)

自立できるバランスを確認後
着色作業に入ります。   


決定したラフスケッチをもとに人形や
小道具などを造ります。      

 今回は、頭部・胴体・手足などを 
すべてバラバラに造り、ジョイント部
(黒い部分)で接合しています。   
同じパーツは複製します(白い部分)
 仮組して全体のバランスを見ながら  
パーツごとのサイズを調整します。 

主に使用しているのはスカルピーと
いうオーブン粘土の一種(灰色の部分)
この粘土で、もとになる人形を造って
それを原型としたシリコン型から複製
を制作しています。        

〔スーパースカルピーと軟化材〕
スカルピーについてはQ&Aを参照して
ください。            




▲すずむし合唱隊(仮組)


▲まつむし楽器隊(仮組)
種類の異なる楽器を持たせるため
2体のポーズに問題がないか検討
します。部分的な改造は塗装前に
作業する必要があります。   


六体に増やし2色バージョン
になっています。台座となる
切り株の実寸を検討するため
何体か並べて様子をみます。



(3) 撮影前のセッティング



▲すずむし合唱隊(完成形)



撮影前に余裕のある時は
とりあえず完成した人形
などを並べて、背景物や
小物類(きのこ)の色味や
個数をチェックします。


このチェック作業を省く
といざ撮影の段階で困る
こともでてきます。  
特に背景に色紙を使う時
はあらかじめ用意してい
るカラーでイメージに合
うか検討しておきます。



▲まつむし楽器隊(完成形)



楽器隊の場合は持たせる
小物(楽器)と手足の長さ
を再確認します。   

撮影時のトラブルに対応
できるように余分に手足
を用意しておきます。 
撮影現場で対処できる事
は、限られていますので
使えそうなものはすべて
車内に積み込みます。 


▲まつむし楽器隊(参考)

 


まつむしのような足の構造は
バランスが取りにくいのです
が、試しに直立できるかどう
かチェックしてみました。

かなり微妙なバランスです。


こうして、撮影されたものはこちらにあります。

こうした地味な作業の組み合わせが私の仕事なのです。
ラフスケッチのままにイラストに起こしたのでは、このような
イメージは作り出せないと思います。 立体造形に関する地味
な作業はほとんど独学でマスターして今日に至っております。
宜しくお願いいたします。


イラストモデラー・牧野伸康



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